【Aloha Interview Vol.61】 EAT HAWAII PROJECT/齊藤美絵さん
- 2015/10/16

20151016interview61topラジオパーソナリティとして、ラジオで伝え手の仕事を続けてきた齊藤さん。ハワイにまつわる方々との出逢いをきっかけに、何かに導かれるようにハワイの食の世界での伝え手としても活動するようになりました。元々、「ハワイ」と「食」が好きだったということもあり、その魅力を多くの人たちに知ってもらうことが何よりの喜びだそう。ハワイの食材・食品に関連する農業の現状や生産者たちについて伺いました。


Exif_JPEG_PICTURE

HLC ハワイに興味を持ったきっかけは何ですか?

元々、両親が好きだったというのが大きいですね。幼い頃に連れて行ってもらった時の、眩しい陽射しとどこまでも澄んだ海、あたたかくて良い香りを運んできてくれる風、そして大きな笑顔で迎えてくれる人たち……。当時は観光で楽しんでいただけでしたが、あのとき味わった空気感は今でも鮮明に覚えています。その後、ラジオの仕事で湘南がキーワードの番組を担当していたのですが、そこで、ハワイの食材・食品をキーワードにした方達と出逢う機会がたくさんありました。その時に、ハワイの方達の考え方や生き方をもっと知りたい、学びたいと思ったのが今に繋がるきっかけとなっています。

 

HLC ハワイの農業はどんな現状なのでしょう?

――観光業が発展する前は、ハワイは農業がもっと盛んにおこなわれていました。ワイキキも昔はタロイモ畑だったんです。その後、リゾート開発が進む中で農地が減少していったのですが、1991年に起こった“ハワイ・リージョナル・キュイジーヌ”をきっかけに、シェフの皆さんが地元の食材を料理に使う“地産地消”の動きが起きました。しかし、観光業の発展や州の雇用費用の上昇、リゾート化による地価の高騰などによって、農業といった一次産業やジャムやマカダミアナッツチョコレートといった加工食品の二次産業を続けることが容易ではない状況が続いています。

 

20151016interview61_3 20151016so5

HLC そうなんですね。フルーツが多く実っているイメージを持っていました。

――有名なドールのパイナップル畑も、昔に比べたら約8割減少してしまっているんです。ノースショアに向かう99号線のハイウェイに広がる赤土も、元々は広大なパイナップル畑で。。。赤土の自然の色を見ると、そこが畑だった・・・ということには気づかないんですが、厳しい現実が表れた景色でもあるんですよ。

 

HLC ハワイの生産者は大変ですね。。。

――そうですね。でも、そんな逆境にも負けない、熱意を持った人が多いんです。私が2010年3月に訪ねたマウイ島のパイナップル生産者は、前年12月に会社が倒産していました。工場の入り口に、寄せ集めてきた形の違う椅子が並べられ、即席の会議室が作られていて。
そんな大変な状況の中でも“マウイゴールドの美味しさを伝えたい!”という強い気持ちで、倒産した会社の社員が集まっていて、再び立ち上がったタイミングにお邪魔したんです。

 

HLC 情熱を感じますね。現地を訪れることも多いんですか?

――私は、ハワイの食材を専門に輸入する会社の方と一緒にお邪魔しているのですが、輸入する際は、現地の畑や工場をチェックし、オーナーやメインとなるスタッフに直接会っています。職人気質な方が多いんですが、何度も通って思いを伝えると「一緒に頑張っていこう」と想いが繋がる瞬間があります。ハワイという“島”から、生鮮を輸入するということはハードルが高かったのですが、今は、マウイゴールドパイナップルもマウイオニオンも日本に輸入されています。このタロイモのパウダー(ポイパウダー)が入ったパンケーキミックス粉も、日本に輸入することが難しい原材料が入っていたので、ハワイ産のタロイモパウダーを入れて、日本でミックス粉を製造することを提案しました。

 

20151016so320151016so2

HLC なるほど、これも。とってもおいしいです!

――ありがとうございます(笑)。伝統ある会社なので、なかなか「YES」というお返事を頂くのにはハードルが高かったのですが、ミックス粉を何度も試作し、さらに日本の一流ホテルのパティシエさんにポイパウダーを使ったシフォンケーキを試作していただいき、実際に口にしてもらったところ「美味しいじゃないか!」と言って快諾してくれたんです。すごくうれしかったですね。

 

HLC 喜びが大きいですね。魅力的な生産者がたくさんいらっしゃいそうです。

――はい! それはもう(笑)!先ほどのマウイ島でマウイゴールドパイナップルを作るファーマーの皆さんは、朝5時前から働いて、パイナップルのクラウンの部分を手で植え、1年半かけて育て、全て手で収穫するというとても、時間も手間もかかる作業を毎日行っています。そして、ハワイを訪れると皆さんにまるで家族のようによくして下さるんです。毎回伺うタロイモチップのオーナーさんは「機内で食べてね~。」と言って、持ちきれない程の揚げたてのタロイモチップをお土産に下さったり、明らかにそこにいる人数以上のメニューをオーダーして、「ここのお店は抜群に美味しいからどんどん食べて!」とおもてなしをして下さいます。

 

20151016interview61_2

 

HLC 喜びをシェアする心……。まさにアロハ・スピリッツですね。

――はい。常に、気配りをしてくれて、どんなことにも惜しみなく力を注いでくれる方々ばかりです。商品がいいから売るだけではなく、そんな彼らが情熱を注いで育てた食材・作った食品だからこそ、その思いを含めて届けるお手伝いをしていきたいと思っています。「ハワイ」というキーワードだけで、私達日本人は笑顔になりますが、実際には、そこに本物のハワイが使われていないということがたくさんあります。すべての商品の裏には人がいるということを知っていただき、少しでも思いを共感してくれる方達や、本物のハワイに触れたい方達、そして、美味しいものが好きな方達に、その魅力的なところ、生産者の思いや笑顔があることを伝えていきたいですね。

 

HLC どうもありがとうございました。

 

eathawaiilogoEAT HAWAII PROJECT

本物のハワイ産食材・食品・生産者の魅力を伝え、知って、味わって頂くプロジェクト。日本で食べられるハワイ産の食材・食品に関しての情報発信、ハワイ産の食にフォーカスしたイベントをプロデュースしている。ハワイの農業や製造業、そして、大地が守られますように……。
facebook  www.facebook.com/eathawaii

 

【profile】
EAT HAWAII PROJECT/ラジオパーソナリティ×フードマエストロ Made in Hawaiiの食の魅力を伝えるべく、ハワイの畑や工場を周り、生産者とコミュニケーションを取り、現地のリアルな様子を伝えたり、その食材を使ったイベント企画やホテル・レストランへのメニューのプロデュース等を行ったりしている。日々の料理にもハワイの食材を使用している“日本一ハワイ産を食べるヒト”。

【編集後記】
実は取材後のとある休日、千葉のマザー牧場でばったり齊藤さんにお会いしました(笑)。ちょうどハワイから来日された方と一緒にいらっしゃっていて、とても楽しそうな様子に、ビジネスだけではない、心が通じている関係性が垣間見えました。最近では、ハワイのファーマーやメーカーの皆さんが年に2回ほど来日して、業界向けの展示会などで直接魅力を伝えることもあるそうです。今後のご活躍がとっても楽しみですね!

エディター SAORIN 趣味:ウクレレ

エディター SAORIN
趣味:ウクレレ