【Hilo Kume 古き良きハワイを探す旅】南太平洋~伝説の島バリ・ハイ~
- 2019/12/10

イラストレーターのヒロ クメです。

茅ヶ崎で波乗りをやっていた頃からあこがれの場所だったハワイ。
そんなハワイに長年通い続け大好きなハワイアンミュージックやヴィンテージアロハシャツとの出会いなど様々なハワイを体感してきました。

【Hilo Kume 古き良きハワイを探す旅】では、僕の好きなハワイを長年撮りためた写真とともにお届けします。

【Hilo Kume 古き良きハワイを探す旅】前回まではこちら》

楽園「南太平洋」を捜し求めて

南太平洋という言葉を聞くと、とてもロマンティックな感覚を覚える。

現在のハワイの島々というより、少し色あせた古き良き時代の南の島々のイメージで、そして僕の心を惹きつけた映画「南太平洋」の挿入歌『バリ・ハイ』(Bali Hai)の幻想的なメロディーが頭に浮かんでくるからだ。

ジェームス・ミッチェナー原作のミュージカル、「南太平洋物語」がブロードウェイで大ヒットし、1958年にハリウッドで映画化された。設定場所のイメージはタヒチやマウイ島のハナにあるハモア・ビーチとされているが実際に撮影された場所はカウアイ島の北海岸ハナレイ周辺がほとんどだ。


ハナレイ・ビーチ(Hanalei Beach)に立ってみると遠くに尖った山が見える。映画に登場する伝説の島バリ・ハイのモデルと言われているマクア山(Makua Mountain)だ。

この映画の伝説の島バリ・ハイは「空と海が出会う場所、そこにあるのが伝説の楽園の島、バリ・ハイだ。バリ・ハイはいつでもあなたを呼んでいる。」と歌われていて、熱帯の草花が咲き乱れ、島の人々は毎日歌ったり踊ったり楽しく暮らしている。

我々現代人から見た、まさに作られた熱帯の楽園のイメージだ。
そんなバリ・ハイの魅力に誘われるかのように僕はカウアイ島の北海岸を訪れる。


バリ・ハイに沈むサンセットを見ていると、古き良きハワイの時間へと僕を導いてくれる。

雨の朝、霧に煙ったバリ・ハイは幻想的でワイアレワレ山からは糸のような無数の滝が落ちる様子も美しい。ハナレイ湾に架かる虹の彼方に見えるバリ・ハイもまた美しい。

実際にバリ・ハイ島内の楽園風景が撮影された場所は、ハワイではなくマレーシアの隠れたリゾート地、ティンマン島なのだ。この島では『バリ・ハイ・ツアー』という南太平洋ファンに人気のツアーがあり、映画のワンシーンに実際に登場した滝など訪れるという。

当時、すでにハワイにはもうこのシーンを撮影できるような楽園の風景は無かったのだろうか。主役のフランス人農園主が住んでいた家は、ハナレイ湾を見下ろす高台にあった‘ハナレイ・プランテーション・ホテル’で現在は閉鎖され跡地もジャングル化しつつある。映画の主人公の様に一度この場所にたたずんで見たかったが、これもかなわぬ夢となったのは時代の流れなのか。


バリ・ハイに沈むサンセットを売りにしている人気レストランもある。プリンスビルのホテルにある「バリ・ハイ・レストラン」だ。このレストランの広告にはいつもロマンティックなバリ・ハイ・サンセットの写真が使われていて、特にサンセット・タイムに合わせた良い時間帯は席の予約が難しい。

バリ・ハイをもっと近くで見ようとハナレイの町を越えて、細くカーブの多い道を進み映画の中で撮影に使われたルマハイ・ビーチ(lumahai Beach)を右下に見て更に進むと、しだいにバリ・ハイの迫り来る山肌が見えてくる。

雨の降った翌日などは高い所から滝が落ちていく様子が見られる。ハエナ・ビーチ(Haena Beach)の少し手前にあるトンネルズ・ビーチ(Tunnels Beach)から望むバリ・ハイが僕は一番美しく絵になる風景だと思う。


バリ・ハイの麓、デッドエンドのケエ・ビーチ(Kee Beach)から見るナパリ・コーストの山々も絶景だ。そしてここにはフラの女神ラカ(Laka)が住んでいるとされる‘ケ・アフ・オ・ラカ’(Ke Ahu O Laka)というヘイアウがある。高台から太平洋を見下ろすこの場所にたたずむと特別な風を感じてしまう神聖な場所だ。


この海の彼方に伝説の島、バリ・ハイが本当にあるのではという錯覚に陥る。

空がだんだん赤く染まり、シルエットになったバリ・ハイに大きな夕日が沈んでゆく光景は目に焼きついて決して忘れるものではないと確信する。


映画、‘南太平洋’のシーンと重なり合うカウアイ島北海岸の風景は、今でもここを訪れる多くの‘南太平洋’ファンの人々を魅了している。エキゾティック・サウンドの大御所‘マーティン・デニー’(Martin Denny)の‘バリ・ハイ’を聴いていると更に熱い半世紀前の南国の夜へと僕を誘い入れてくれる。

そして伝説の島バリ・ハイの世界へと。プリンスビル・リゾートの『カフェ・ハナレイ』で波間に揺れるフルムーンの輝きを見ていると、僕の捜し求めている楽園『南太平洋』への旅はまだまだ途中だと囁かれているようだ。

【Hilo Kume 古き良きハワイを探す旅】前回まではこちら》

 

ヒロ クメ直筆サイン付き「ポケットいっぱいのハワイ」絶賛販売中

 

商品はこちら≫

 

 

Hilo Kume(ヒロ クメ)
80年代から古き良きハワイをテーマに写真を撮り続け、マウイ島ラハイナで見た幻想的で美しいフルムーンに魅せられたのをきっかけに絵画、イラストにおいてもハワイをはじめ‘熱帯の楽園’の世界を表現し続けている。
www.hilokume.jp