【Aloha Interview Vol.99】SUPヨガインストラクター/Shokoさん
- 2018/10/27

SUPヨガとは、海上に浮かべたSUP(スタンドアップパドルボード)の上で行うヨガのこと。日本人初のSUPヨガインストラクターとしてハワイよりSUPヨガを広めた第一人者Shokoさんに、その魅力やハワイで生きることの楽しさ、難しさ、今力を入れている海を守る活動のことについてうかがいました。


HLC まずヨガを始めたきっかけを教えてください。

—— 実は10年前にハワイに移住するまでヨガをしたことはありませんでした。移住の目的はサーフィンだったのですが、波のない日にヨガの先生に出会ったことがきっかけで体験へ。初めてのヨガはゆったりしたポーズが多かったので少し物足りなさを感じてしまいましたが、次に体験したパワー系ヨガはハードで汗もたっぷりかけたので自分に合っていると思い、徐々にハマっていきました。

当時、ハワイ大学短期学部エクササイズ・スポーツ・サイエンスという学部で人間の体について学んでいました。将来はパーソナルトレーナーとしてハワイのアクティビティを紹介していく仕事をしようと考えていたので、ヨガは自分の体のメンテナンスの一貫としてやっていたのですが、なぜか能力を発揮し、インストラクターの資格を取得するまでになりました。そしてその直後、まだ世の中でメジャーではなかったSUPヨガと出会うのです。実はSUP自体もハワイに来てから知りました。

 

HLC インストラクターとしてのデビューは?

—— カハラホテルでハワイ初のSUPヨガのアクティビティを立ち上げる時に、私のSUPヨガの師匠に声をかけられたのがきっかけです。これこそ私のライフワークとなる仕事だと思い、迷わず引き受けました。私にしかできないことをは何なのかと自問自答している時期でもあったので、タイミングでしたね。

 

HLC レッスンではどのようなところにこだわっていますか?

—— ハワイに来るとそれぞれにその素晴らしさを感じると思いますが、SUPヨガを体験することによって今までに知らなかったハワイを知ってもらうというのが私の役割だと思っています。とにかく楽しんでもらうことは前提ですが、ハワイの魅力をいつもと違う角度から感じてもらえるようなクラス構成をしています。

 

HLC Shokoさんから見るハワイの魅力は?

—— ハワイの気候は世界一だと思っています。常にトレードウィンドが吹いているので湿気がなく、かといってカリフォルニアのような極端な砂漠気候ではないので老けづらいと思います(笑)。それに年間を通して暖かい。少し車を走らせれば海も山もどちらもある。サーフィンもできるし、素晴らしい気候なのでランニングも気持ちがいい、夕方思いったってハイキングに行こうと思ったらサックと登れる。ヨガもタオル1枚あればアウトサイドでどこでもできます。健康を意識せずとも、普通に生活しているだけで遊びながらその人にとってベストな体のコンディションでいられるんです。これこそが私の理想としているライフスタイルでした。それを叶えられたのがハワイでの生活だったのです。

 

HLC そんなハワイを守る活動もされているとか。

—— 私がここでSUPヨガをレクチャーし、皆さんに感動を覚えていただけるのは、このきれいな海と気候、環境があるから。私はこの場所を使わせていただいている立場です。だからこの場所を守っていかなくてはなりません。ハワイに恩返しをしていくという使命もあるので、今すぐできることとして、クラスのある日には必ずビーチクリーンを行なっています。風の強い日には故意的でなくてもビーチからゴミが海に流されてしまいます。私たちはSUPクルージングのついでに海に浮いているゴミは残さず拾います。

現在理事を勤めているHAWAII SUP YOGA Associationは来年から大々的に海を守る活動を行っていきます。オアフの海を汚している原因の一つとして運河の水の汚染の改善プロジュエクトに参加することになりました。そして私のヨガウェアブランドKapalili Clothingの収益の一部を関係各所にドネーションしていくなど、ハワイから世界の海を保護する活動に力を入れていきたいです。

 

HLC ハワイでのライフスタイルを教えてください。

—— クラスがある時は朝起きたらレッスンへ。レッスン前は固形物を食べないので、プロテイン入りのスムージーなどを飲むようにしています。8時から陸上で行うホテルの庭でのヨガ、10時から海の上で行うSUPヨガのレッスンをして昼前にクラスが終わると、ランチを済ませて午後はオフィス業務です。毎日の予約受付などは担当スタッフがやってくれているので、私は未来に向けた新たなプロジェクトのアイディアを考えたり、ヨガウェアのサンプルチェックをしたり、イベントの企画&打ち合わせなどが主な業務です。

 

HLC お忙しい毎日ですね。

—— それだけでなくて、週に1回は勉強の為に体育大学の時代の恩師と一緒にトレーニングをしていますし、週3回は自分自身のボディメンテナンスやプラクティスのためにジムやヨガスタジオで他の先生のクラスを受けに行くようにしています。その他にはサーフィンをしたり、ハイキングをしたりと、毎日何かしら体を動かしています。私は現役のアスリートではないので同じことをするより、違う刺激を体に与えた方がいいという考えです。そしてそれらは全て私にとって仕事の一部として考えています。人前に立つ身として、皆の憧れの存在で居続けられるよう進化を常に意識しています。

 

HLC ハワイでの生活が長いわけですが、ハワイで働くことの難しさは感じますか?

—— ハワイに住んで働けることは決して当たり前のことではありません。日本人がハワイで仕事をするにはビザやグリーンカードが必要だし、ビザも全員がもらえるわけではなく、条件がそろっていてももらえないこともあります。私は常にハワイにいさせてもらっているということを忘れず、感謝し、ハワイと日本の架け橋となる仕事をするよう努めています。

それに、ハワイは本当に厳しいところ。ましてや自分の好きなことだけを仕事として生き残っていくには本当に難しいことです。目立てば、出る杭は打たれます。狭い分窮屈に感じることもありますが、逆にそれをプラスの条件とすればビジネスチャンスがあふれているとひしひしと感じています。色々な人と繋がり、そのプライベートでの繋がりからビジネスが成立することが多々あります。

また、家賃や物価が高いので生活費が多くかかります。私は今シングルなので1人食べていける分は不自由はありませんが、家族がいる人たちは本当に大変だと思います。ハワイで生活している人たちはそれらを乗り越えてハワイのために自分のスキルを生かして貢献している人たちだと思います。

 

HLC 今後の展望をお聞かせください。

—— 私の究極の目的である海の保護に力を入れて行きたいですね。いつかやりたいと先延ばしにしていてもだめなので、できることからコツコツと。先程触れた来年から参加する新プロジェクトが今から楽しみです!

そして私事ではありますが、Kapalili Initiations Incを立ち上げ今月で丸3年が経ちました。もう一度初心に戻りKapalili(ハワイ語でワクワクにの気持ちの意味)をたくさんの方々に届け続けていく。私の活動に関わってくれた人が皆、ワクワクしながらハワイを感じてあったかい気持ちになり、癒され、次の日からのモチベーションにつながったり、10年前の私のようにハワイに住みたいという夢が叶ったりすればよいなと思っています。

 

HLC ありがとうございました。

 

【Profile】
Shoko。日本人初のサップヨガインストラクターとしてハワイよりSUPヨガを広めた第一人者。2007年ハワイへ移住。2012年ハワイ大学短期学部 エクササイズ・スポーツ・サイエンス学科卒業。同年ヨガインストラクター&パーソナルトレーナーの資格も取得。ハワイSUPヨガの第一人者として2015年ハワイにてKapalili Initiations Incを設立。各種ヨガクラスの主催、サップヨガインストラクターの育成、オリジナルアパレルブランド Kapalili Clothingの展開など幅広く活躍。現在はサップヨガを自身のライフワークとしてHAWAII SUP YOGA Associationの理事をつとめ、国内外にて人材の育成、普及活動、ハワイから世界の海を保護する活動に力を注いでいる。
https://kapalili.com/

【編集後記】
取材時、ハワイではどんよりとした天気が続いていて、私は「少し残念だな」と思っていました。しかしShokoさんにお会いして「いまハワイには雨が必要だから雨が降っている。自然にはすべて意味があるんだよ」とお話しをされて、残念だと思ってしまった自分がとても恥ずかしく、自然と共に生きる姿に感銘しました。自然と共生するライフスタイルを、ハワイだけではなく日本でも忘れずに、大切にしていきたいと思います。