【Aloha Interview Vol.45】ライター/永田さち子さん
- 2013/11/29

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『ハワイでお買いもの』『よくばりハワイ』など、かわいらしいハワイがたっぷり詰まったハワイ本の著者、永田さち子さん。食べることと走ることをこよなく愛するという彼女に、食を通して見えてきたハワイの魅力についてうかがいました。


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HLC ハワイとのそもそもの出会いは?

――十数年前、ガイドブック制作のため、カメラマンとライター数人というチームで3週間ほど、合宿生活のような取材をしたのが初めてのハワイです。現在、一緒にハワイ本をつくっているフォトグラファーの宮澤拓さんも、当時の仕事仲間。以来、多い時では年に3回くらい行き、ありとあらゆるものを取材していましたね。だいたい1日8件とすると、3週間で160~180件くらいでしょうか。サーフィンやダイビングも取材を通して体験し、ハワイに関する一通りのことはやりつくしました。

 

HLC もともとハワイに興味があった。

――ハワイ好きが高じて仕事になったというわけではありません。もともと好きだったのはスキー。OLを辞めてスキー場でアルバイトをしていた時に、スキー雑誌の編集長に誘われてこの業界に入りました。「タダでスキーに行かせてやる」と言われ、飛びついたのです(笑)。スキー雑誌を何年か経験し、旅行ガイドの編集部から声をかけてもらったのがきっかけで、ハワイのガイドブックづくりなども手伝うようになりました。それまで「ハワイは女、子どもが行く所。いつでも行けるから別に今行かなくても」くらいにしか思っていませんでした。

 

HLC それからハワイへは通い続けたと。

――ええ。何年かガイドブックなどの仕事で定期的に。その後、しばらく離れていた時期があったのですが、何年かぶりに取材で訪れた時、日本からハワイへ移住していた宮澤さんと再会し、一緒に仕事をする機会があり、「自分たちの好きなものだけを集めたハワイ本を作りたいよね」という話からでき上がったのが記念すべき1冊目のハワイ本『ハワイでお買いもの』です。

 

HLC 文字通り買い物がメインテーマですね。

――自分の中で旅の“締めくくり”はいつもお買い物だったのです。当時の買いっぷりは有名だったかも?(笑) ワイキキには夜遅くまで空いている店が多いので、滞在中は取材が終わった後、お買い物をして帰るという生活です。1回ハワイに行くと、ひとシーズン分の洋服や靴を買っていました。

 

HLC 今でもハワイ滞在中はそのスタイルを?

――最近はハワイでの過ごし方が少し変わってきました。2009年頃からランニングを始めたのがきっかけだと思います。ハワイで走ると気持ちいい。特に朝。ワイキキでは、明け方近くからジョギングや散歩を楽しんでいる人がたくさんいるのです。それを見て、一度早起きをして走ってみたら、それはもう気持ちよくて。以来、のんびり朝寝坊ができなくなってしまいました。せっかくハワイへ来て、朝の気持ちいい空気を吸わないのはもったいない気がして、日が昇り始めるとそわそわしてくるんです。なんだか、お年寄りみたいですよね(笑)

 

HLC ワイキキ周辺でも“朝活”をしている人は目立ちます。

――昼間は観光客が主だと思いますが、朝は比較的ローカルの人も多いので、また違った景色が見られますよ。コンドミニアムに長期滞在してジョギングをしている人、ビーチでヨガをしている人、2、3本波に乗ってからご出勤という人など。その人たちに混じって走っています。

 

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HLC ジョギングルートは決まっていますか?

――特には決めていませんね。ワイキキからアラモアナ・ビーチパーク方面に行くこともあれば、カピオラニ公園からダイヤモンドヘッドのふもとを回ってホノルルマラソンのコースをたどることも。最近はカイムキに滞在することが多いので、ワイキキとは趣の異なる住宅街を走っています。お花に水遣りをしている人、庭のマンゴーを採っている人、犬の散歩をしている人など、ローカルの日常が見えて楽しいですよ。小さなデジカメ片手に気になる風景を撮りながら走り、お腹を空かせて帰ってきたら、お待ちかねの朝ごはんです。

 

HLC 新刊『幸せになる、ハワイのパンケーキ&朝ごはん』ですね。

――ハワイで食べる食事の中で、朝ごはんが一番好きです。昼間はビーチで過ごし、夜は買い物に夢中になっていると、夕食はつい簡単に済ませてしまいがち。でも朝ごはんは、早起きすればきちんと時間をとってしっかり食べられますよね。それにハワイの朝ごはんといえばパンケーキやエッグベネディクトが定番と思われていますが、ほかにもさまざまなメニューのバリエーションがあるのですよ。

 

HLC 例えば?

――韓国料理や和食、サイミンなどなど。ローカルの人たちは朝からロコモコやフライドライス、オックステールスープを注文する人も珍しくありませんし、韓国系の人たちは、日本人のおみそ汁のようにチゲを食べています。例えば、ダウンタウンで食べたパンケーキには、生地に青ねぎとハムが混ぜ込んでありました。もともと中国系の人たちの家庭では、朝ごはんのお粥に前日の残りのチャーシューやハム、青ネギを入れる習慣があり、それをハワイではパンケーキに入れて食べるようになったのだそう。そんな家庭料理から生まれたレシピだと教えてもらいました。こんなふうにいろんな国の食習慣がミックスされ、食べ物を通して見えてくる、ハワイならではの文化もおもしろいものです。

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HLC そうなのですか。とても興味深いエピソードです。ところで、食以外で惹かれている部分はありますか?

――とにかくハワイは懐が広い。老若男女、誰でも受け入れてくれるし、みんなとても親切です。初めてハワイ島に行った時、小さな町の古いシアターの中をのぞいていたら、ムームーを着た日系人のおばあさんに声をかけられました。十数年前のことなので、当時日本人の観光客はまだ珍しく、懐かしかったのでしょうね。少し話をしただけで、すぐ別れてしまったのですが、近くのレストランで食事をして出てくると、そのおばあさんを助手席に乗せた車が追いかけてきて、「お腹がすいたら食べなさい」と、ジップロックいっぱいに入った手作りのクッキーを渡してくれたのです。わざわざ自宅まで取りに帰り、私たちがまだ近くにいるだろうからと、お孫さんの車に乗せてもらって追いかけてきたそうです。それは、今まで食べたどんなクッキーよりもおいしかった。また、あるお店では、「車での移動は喉が渇くから」と、庭で採れたミカンをたくさん持たせてくださったり、ハワイではそういうシーンが度々あるのです。って、また食べ物の話のなってしまいましたが…。

 

HLC 心温まる素敵な出会いですね。

――ハワイには福岡や広島・山口、沖縄からの移民が多く、二世、三世の中には、おじいちゃん、おばあちゃんや、ご両親から教わったお国なまりの日本語を話す人たちがまだ残っています。その人たちに「もともとはどちらのご出身ですか?」と聞くと「山口じゃー」などと、方言で答えてくれることがあります。ハワイの小さな町で日本のなまりを聞くと、とっても不思議な感覚を覚えると同時に、胸がじんと熱くなります。

 

HLC 日本とハワイの共通点も多そうです。

――日本もそうですが、昔は島内で物ごとが完結していたので、いろいろなものが凝縮されている。かつてハワイには滝や川が海に流れる谷ごとに“アフプアア”と呼ばれる集落があり、山に住んでいる人は水田を耕しタロイモや野菜を作り、海の近くに住んでいる人は海産物を採って、物々交換をしながら暮らしていたといいます。それで生活は成り立っていたのです。海も山もすぐ近くにあり、いろいろなものがぎゅっと詰まっている、まるで宝石箱のような世界。それがハワイです。“世界中を旅した人が最後に戻ってくる場所”といわれる島だけのことはありますね

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HLC 永田さんおすすめの、ハワイでの過ごし方を教えてください!

――早起きしていろいろなところを歩いてみると楽しいですよ。活動する時間帯が違うだけで、同じワイキキの中でも景色が違って見えるし、自分の足で歩くと、車やバスで移動している時には気づかなかったものが目に飛び込んできます。ワイキキのヒストリカル・スポットを回る無料のウォーキングツアーもあるので、ぜひ参加してみてはいかがでしょう?

 

HLC ありがとうございました。

 

【Profile】
 旅、食、ライフスタイルをテーマに、雑誌を中心に執筆。1年に数回訪れるハワイへはランニングシューズを持参し、街角ウォッチングと共に身近な自然や小動物、かわいいものとの出会いを楽しみに快走中。著書に『ハワイでお買いもの』(マーブルトロン)、『よくばりハワイ』『よくばりハワイ ビッグ・アイランド編』(翔泳社)他多数。

【編集後記】
 自身が経験したハワイの食べ物にまつわるハッピーなエピソードを交えながらお話をしてくださった永田さん。“食から見るハワイ”という新たなハワイの楽しみ方に気づかせてもらいました。移民の多いハワイならではのミックスカルチャー。それらを1つひとつ紐解いていくのも面白そうです。

 

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ご応募はこちらから→http://www.jlds.co.jp/hlc/2013/11/post-316.html

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「bills」 お台場

この日の取材場所となったのは、 お台場のデックス東京ビーチにある「bills お台場」。 もうすぐワイキキにもオープン予定ということで、 永田さんの著書『幸せになる、ハワイのパンケーキ&朝ごはん』 でも紹介されています。 平日の昼間にうかがったのですが、明るくゆったりした店内は、
家族連れや女性のグループでにぎわっていました。

東京湾の絶景を眺められるロケーションもgoodです。

どれもおいしかったのですが、 特にふわふわのパンケーキとリコッタチーズとの相性がぴったりで、 まさに“幸せになるパンケーキ”でした。 お近くにお出かけの際は、ぜひ♪

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(左)フルオージーブレックファスト (右)リコッタパンケーキ

営業時間:9:00 – 23:00/土・日・祝 8:00-23:00(L.O. food 22:00、drink 22:30)
アクセス:〒135‐0091 東京都港区台場1‐6-1 シーサイドモール3F
TEL:03-3599-2100
定休日:不定休
席数:メインフロア124席/個室60席/テラス22席
駐車場:デックス東京ビーチ駐車場(550台)
ペット:テラスOK(1組様1匹まで)
※店内ではキャリーバッグ、およびケージにお入れ下さい。

http://bills-jp.net/