【ハワイに住もう】救急車を呼ぶのは有料!日本よりも高額な、ハワイの医療制度について
- 2017/05/09

生きていると病気やケガもつきもの。困ったときにその国の医療制度を知らないと不安なものです。第3回の『ハワイに住もう』では、ハワイ在住ライター・相原光さんに、ハワイの医療制度について書いていただきました。

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アメリカの医療費は驚くほど高額

ハワイに限らず、アメリカの医療費は、日本に比べてはるかに高額!例えば、急病で入院し手術を受けた場合、治療・入院費は数百万から数千万円に及ぶことも。不測の事態に備えて、高額な医療費をカバーできるような保険に加入しておく必要があります。

とはいえ、保険費用も非常に高額なので、保険に加入できない人がたくさんいました。病気が悪化するまで医療を受けられない人が多く、結果として国の医療支出が増大する傾向に。こうした問題を解決するために制定されたのがオバマケア(医療保険改革法)です。

 

オバマケアとは?

オバマケアは、国民皆保険を目指すもので、2014年1月1日に施行されました。この制度によって、国民は法律の条件を満たす保険に加入することが義務付けられました。つまり、ハワイに住む場合は、個人または勤務先を通じて医療保険に加入することが必要になります。

条件を満たす保険に加入していないと、ペナルティとして罰金が課されます。一方、保険料の支払いが困難な低所得者層には、補助金が支給されることになりました。ただし、トランプ政権となった今、この法律がいつまで続くかは不透明です。

 

日本と異なる複雑な保険制度

保険制度はかなり複雑で、州によっても異なります。基本的には、保険会社が提供しているプランを選ぶのですが、州によって保険会社も保険プランも異なります
ハワイの場合、保険会社はかなり限られており、「HMSA」か「カイザーパーマネンテ」のどちらかに加入するケースがほとんどです。個人または勤務先などを通じて保険プランを選び、加入します。

保険プランは、カバーされる内容や自己負担金額がそれぞれ異なります。保険料が最も安いプランは、医療費の約6割がカバーされます。保険料が最も高いプランは、医療費の約9割がカバーされます。日本の保険に比べると自己負担の割合は高い印象です。

健康保険といっても、歯科や眼科はオプショナルとなっていることもあります。また、保険会社によって、使える医療機関が限られているので、いつでもどの病院でも治療が受けられるわけではありません。

しかも、保険費用がとにかく高い! 加入する保険の種類にもよりますが、1か月で1人300~500ドル、夫婦はその倍額。子供がいると2000ドル近くかかる場合も。日本とは比べ物にならないくらい高額なのでは?しかも、保険料は年々値上がりする傾向があるのです。

公的医療保険としては、65才以上の高齢者や、身体の不自由な方、慢性腎不全方を対象とした「メディケア」という保険制度があります。また、低所得者を対象とした「メディケイド」という保険制度があります。どちらも、州によって詳細は異なります。

 

日本と違う診療システム


さて、医者にかかる方法は、日本とかなり異なります。アメリカでは、まず主治医を決め、診察・治療をしてもらうのが一般的です。主治医が診察し、専門医の診断が必要と判断すると、専門医を紹介してくれます。

完全予約制なので、「風邪をひいたから近所の医師に診てもらう」ということができません。主治医の予約を取ってから診察という流れになります。日本人からみると、ちょっと不思議な制度ですが、風邪ぐらいだと、医者に行かずに市販薬を服用するくらいで済ませるのが一般的なようです。

もちろん、緊急の場合は救急車を呼び、総合病院で緊急医療を受けることができます。日本と違って救急車は有料で、1回数百ドルかかります。

また、アージェントケアと言って、予約なしで診察してくれる機関もあります。私も何度か利用していますが、こちらはそれほど高額ではないと思います(もちろん症状によりますが)。ただし、かなり待たされる可能性があります。

日本との違いと言えば、医療機関が同じ建物に集中しているところ。例えば、アラモアナショッピングセンターに隣接するビルは、医療関係のテナントが多く、歯科医だけでなんと80軒も入っているのです!

歯科医といっても、アメリカは分業制なので、一般歯科や口腔外科、根幹治療専門医、小児歯科、矯正歯科など、細かくわかれています。医療機関が同じ場所にあるのは、利用する側にっとては便利ですね。

 

医療事情の良い点は?


あまり評判の良くないアメリカの医療事情ですが、良い面といえば、やはり医療水準が高いこと。衛生面や設備も整っています。ハワイの場合は、日本語が通じる施設もたくさんあるので、日本人には安心です。

「保険が適応されるかどうかが分かりづらく、後で法外な請求を受けた」という話しは、私のまわりでは一度も聞いたことがありません。医者に行くと、保険が適応されるかどうかをまず確認してくれます。不明な点は、とにかく先に確認しておいたほうがよいでしょう。

【参考:健康保険USA
【参考:ハワイ医療事情の基礎知識_ダイヤモンド社書籍オンライン
【参考:外務省の在外公館医務官情報(アメリカ合衆国ホノルル)

 

 

相原光
ハワイ島在住フリーランスライター兼SUSHI屋のおかみ。群馬県出身、早稲田大学卒業。2008年ハワイ移住後、ハワイの文化歴史や美容・健康・レストラン・スポーツ・ビジネス・音楽・アート・農業など、あらゆる分野で記事を執筆。ハワイの著名人へのインタビューは百名を越える。2012年に夫婦で持ち帰り寿司店をオープン。ライターとして活動しつつ、寿司屋のおかみとしても格闘中。

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